そびえ立つ五稜郭タワーに上り、まずは星型をした城郭全体を生で見た。
その後、橋を渡り、城郭内を散策する。
大勢の観光客に混ざり、函館奉行所や兵糧庫を見て、
休憩所でソフトクリームを食べた。
そうこうしている内に、時刻は三時半になる。
自由行動は四時まで。
もう戻らねばならない時間だ。
五稜郭公園の出口に向かう。
女子二人は先程買ったテディベアを腕に抱き、満足した顔して俺の両サイドを歩く。
これで俺の役目は終わった。
女子二人を満足させ、食い倒れたい男友達にも、迷惑かけずに済んだ。
疲れたけど…
みんなが修学旅行を楽しめたなら、これでもいいかなと思っていた。
出口に向かい、水掘に渡された二の橋を渡っていた。
太陽はまだ高い位置にあり、陽光を反射して水面がキラキラ輝いていた。
鴨が毛繕いしながら、広い掘を呑気に泳いでいる。
擦れ違う観光客の大人達が、珍しくもない鴨にまで、カメラを向けていた。
橋の真ん中辺りに来た時、視線を感じた。
前方から、高校生男子三人組が歩いて来る。
制服姿の彼らも、きっと修学旅行生だろう。
それは良いのだが、なぜか三人とも俺を睨んでいる。


