「絶対嫌だ」と拒否するが、強制的に制服を脱がされる。
姫らしい、しおらしいと言った言葉は撤回だ。
二人は目をランランと光らせて、俺のワイシャツのボタンを外している。
俺の悲鳴が響く衣装室。
抵抗も虚しく、えんび服に着替えさせられ、その後は写真撮影だ。
女子二人のデジカメの中には、
昔の紳士風コスプレをした恥ずかしい姿の俺が、
生気の失った顔をして、二人の女子と腕を組み写っていた…―――
レトロコスプレを満喫した二人を連れ、坂を下る。
次の目的地は、テディベアミュージアムだ。
赤れんが倉庫が建ち並ぶベイエリアから少し離れた場所に、それはあった。
この建物もレンガ造りで、蔦が這い、
函館らしい異国情緒漂う素敵な雰囲気を出している。
中に入ると、
「うわ〜!可愛い!」
女子二人は熊のぬいぐるみに夢中で、楽しそうだ。
一方、俺は全く興味が持てない。
「ぬいぐるみだな」と、
それ以上の感想は持てずに展示品を見て回り、
お土産販売コーナーに移動した。
女子二人は、自分用にテディベアを買おうとして、かなり迷っている。
「この子にしようかな…
こっちの子の方が、目が可愛いかな…
あっ!あの子も、超可愛い!」
「どうしよ〜みんな可愛くて決められない!
ねぇ紫龍君、どの子がいいと思う?えらんでよ?」


