ギャーギャー文句を言う女子2人に、男4人が押されている。
突っ立ったまま言い合いしていると、自由行動の時間がどんどん削られて行く。
健太郎は同情的だが、他二人の男子が俺に何か言いたげだ。
チラチラ見る視線に、
「お前のせいだぞ、何とかしろ」
と非難めいたものを感じた。
そうなると、自分が悪い気持ちになり、友達に申し訳ないと思いはじめた。
溜息をつき、みんなに言った。
「俺、女子二人と別行動してくる…」
「紫龍…お前って奴は…
分かった。お前だけに押し付けられない。俺も行く」
健太郎がそう言ってくれたが、断った。申し訳なくて。
「健太郎は食い倒れてきて…気を遣わせてごめんな…
チャイニーズチキンバーガーと、やきとり弁当、
俺の分はテイクアウトで頼む。夜中、一人で食うから…」
「分かった…
紫龍…頑張れよ…」


