以前読んだ本『男と女の脳の違い』に確かこんな事が書かれていた。
母性本能とは、子を産んでから後天的に得られる物ではない。
女と言うジェンダーを有した瞬間に母性本能が生まれる。
つまり先天的な物であると…
それを椅子取りゲームに利用させてもらった。
ゲーム開始前に大地とこんな話しをしていた。
「大地、女が本気でやる気を出すと怖いぞ?俺達きっと負けるな」
「ヤダー!負けるのヤダー!」
「そうか、大地は勝ちたいのか。
父さんに『負けるな』っていつも言われてるもんな?」
「うん!オレ、負けるの嫌い!」
「分かった。じゃあ、勝つ方法を教えてやる。
まずは兄ちゃんにしっかり掴まってること。
お前が落ちそうになったら兄ちゃん全力出せないからな」
「うん、オレ頑張る」
「よし偉いぞ。それからもう一つ、ここが大切だ。
兄ちゃんが大地のお尻をポンと叩いたら泣き真似しろ。
『座りたいよ〜 うえ〜ん』て泣く振りをするんだ。分かったな?」
「…オレ、泣くのヤダ。男が泣いたらダセェもん」
「そうか…なら、負けてもいいのか…
一回目で負けて、大地は弱いって言われてもいいのか」
「ヤダー!負けたくねー!」
「じゃあ泣け」
「うん、オレ泣く」
―――――…
小さな子に「座りたかった〜 うえ〜ん」と泣かれたら、席を譲りたくなる。
それが母性本能。
それを利用し、激しく椅子を取り合うことなく、最後の三人に残るまで勝ち続ける事ができたのだ。


