ニコニコ顔の大地。
しかし、大地を膝に座らせている女子は困っていた。
「大地君…怒ってる?
どうしよう…嫌いな物食べさせちゃったのかな…
あれ?でも口元は笑ってるね…目は睨んでいるけど…」
俺から見れば大地は明らかに喜びの表情をしているのだが、他人には分かり難い様だ。
笑っていても良く不機嫌に取られる大地。
父さんに似た目付きの鋭い幼児…
俺とは違う苦労がありそうだな…
左右に座る女子が5分おきに入れ代わり、つまらない話しにただ相槌を打ち続けていた。
何だろう…修行僧の気分だ……
一巡して20人の女子の話しを聞き終えた時、
エプロンを外してこっちに来る母さんが、突然『椅子取りゲーム』をしようと言い出した。
「椅子取りゲーム?
この人数分の椅子なんてリビングに入らないよ」
「うん、リビングでは無理だよね。でもお店でなら出来るよ」
「わざわざ店で…
やだよ。面倒臭いし子供っぽい」
反対する俺を無視して、母さんは女子20人に言う。
「椅子取りゲームに参加する人こっちに来て?
勝者には、素敵な賞品を用意しているからね。
その賞品とは何と〜………紫龍とラブラブツーショット写真を撮る権利!
それプラス、とっておき紫龍のヌード写真も付けちゃう!
はい、椅子取りゲームする人、この指止〜まれ!」
母さん!?何を言い出すんだ!!
ラブラブツーショット写真も嫌だが、ヌードって何だ?
記憶にある限りそんなの撮られた覚えはないぞ?
慌てて立ち上がる俺を押し退け、女子20人が母さんの人差し指に殺到する。
その中に…
何故か彩香と風香の姿がある。
ノリか…?ノリだな。
あ……大地まで…
母さんの人差し指に届かないのに、ピョンピョン跳びはね、女子の足元で参加の意志を見せていた…


