彼に
コバヤシの話を確認できぬまま
日は流れて
いつもの電話でも
何故か不安で



彼の家へ行く日になり
会える安心感と期待
裏切られているかも知れない
不安と恐怖
それらと大きな荷物を抱えて
新幹線に乗った。

到着までは3時間はかかる。

実はこの時
ある事を決意していた。


いつものように
ircチャットをしていて
仲良くなったグループがあった。

その人達は
奈良に住む、同じ年で
少々ヤンキー混じりの
言うなれば『同類』

コバヤシの事で
むしゃくしゃして居た私は
その人達とチャットで馬鹿騒ぎして
色々な気持ちを紛らわしていた。


いつの間にか
会いに行く約束をしていて
それが
彼の家にいられる
最終日になっていた。

『もしも私を
彼が必要としていなかったら
もしも私が
愛されていなかったら
その時は
帰りのその足で
そのまま奈良へ行って
遊んで、遊びまくって
忘れよう。』


そして私は
一生消せずに痛む
幸せで儚く
苦しい4日間を過ごす事になる。