そんな懐かしい思い出をふと蘇らせながら、私はエレベーターへと向かう。


病室に向かう。



今、抗がん剤治療はしていない。



だけど、明日からまた始まる






抗がん剤治療。





また、吐くのか…




いやだけど、でも抗がん剤に耐えてる子もいる。




そう、あの子。




いちかは耐えている。



だから、いちかのために頑張らなきゃ。



いちかのために…?



ううん、違う。


自分自身のために。








「 夢ちゃん!!」


だれ…?


車椅子を回転させ、後ろを向いた。




そこには、看護師の佐藤さんがいた。



「あ、佐藤さん…!こんにちわ〜 」



佐藤さんは、私やいちかの検温のときにやってきたり、いろいろ世話をしてくれる。



「夢ちゃん!そんなことより大変なの! 」



佐藤さんに焦りの表情が見えた。



どうしたのかなぁ…?



私は仁と顔を合わせて、首を傾げた。





「 いちかちゃんが、感染症にかかって、危ないの!


目を…

目を覚まさないの!! 」









頭の中が真っ白になった。