お母さんの温かい右手に体重をかけ、背伸びして大きなインターホンを押す。



「 はぁーい!」


出てきたのは、黒髪の美しい女性。



明らかに日本人。


奥には


青い目をした金髪の男性と、





黒っぽい金髪の男の子と



黒髪の女の子。






「 はじめまして。隣から引越して来た咲田です。こちらは娘の夢と息子の零です。」


私は緊張してたけど、男の子の顔をみたとき思わず笑った。





男の子は満面の笑みだったから。





「 始めまして。
僕、ウィリアム・ジュン!純ね!
7才だよ。
こっちは妹のウィリアム・カレン!果恋ね!3才。
君たちは?」




名前、髪の色以外は全部普通の日本人の男の子と何も変わらない男の子だった。



旦那さんが外国人だから、名字もアメリカっぽいなぁ…。



「私は、咲田夢。8歳だよ!
この子は零、5歳‼︎もうじき6歳。
これから、遊んでね」





すごい可愛い男の子だなぁ…って思った。





そう、この子が





鮎川くんだったんだ。






今と似ている、




金髪。




美しい金髪。






心は変わったけど、あの素敵な髪色は変わっていなくて、安心した。