ニヤリと笑ってそう言えば、「頑固すぎ……!」と俺の胸に頭を預ける先生。
「……先生、俺の事好き?」
「嫌いじゃない」
「俺と付き合ってくれる?」
「……後悔しても、知らないわよ」
先生は本当に馬鹿だ。
後悔なんてするわけないのに。もし、後悔するんだとしたら。
それはきっと、この手を離した時だ。
この手を離して、先生を失ったらきっと俺は、一生後悔する。もう立ち直れないくらい、きっと。
「俺は後悔なんかしないし、先生が後悔しないように、ずっと先生の事愛してあげるよ」
──ねえ、先生。
あの時の俺の言葉に曇はなかったし、全部全部、俺の本音だったよ。
涙声で「ありがとう」といった先生も、きっと俺の事愛してたんでしょう。


