溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2





先生は暫く無言だったけど、やがて呆れたように笑いながら、俺の背中をポンポン、と叩いた。


「なーに子供みたいな事言ってるのよ。最初から分かってたでしょ、私がすぐ居なくなることなんて」

「……俺はまだ子供だよ」


それに、居なくなることなんてすっかり忘れてた。


それくらい、ここにあんたが居る事実が当たり前になってたから。


「行くなよ」

「わがまま言わないの」

「じゃあ俺の恋人になってよ」

「……っ、またそうやって……!」


逃げようと体を捩らせた先生を、そうはさせまいと強く抱きしめる。


そうすると先生の匂いがより一層強くなって、このままキスの一つでもしてやろうかと思った。


だけどそんな事をすれば、今度こそ本当に取り返しが付かない事になりそうで。


それが怖かった俺は、ただ黙ったまま先生を抱きしめ続けた。