一歩も引くつもりはないのか、次々と言
い返してくる波多野さん。
「まさかただ単にやりたくないだけ、と
か言うんじゃないでしょうね?」
「やりたくない人にやらせても、いい劇
は作れないと思うけど」
「ほんとムカつく!夢乃がこんなに頼ん
でるのに……!ていうかねぇ!そんな綺
麗で美人なのに推薦されないと思う方が
可笑しいのよ!」
恨むなら美人に産まれてきちゃった自分
を恨め!と怒鳴る波多野さん。
……なんか可笑しいわよ、波多野さんの
台詞。
「それ、貶してるの?」
「褒めてるわよ!」
褒めてるのか。
さっきまで確かに罵倒されていたハズな
のに。
「波多野さんだってとても綺麗じゃない
。波多野さんが眠り姫をすれば良いじゃ
ないの」
「絶対に嫌よ!姫だなんてそんなむず痒
いの出来ない!考えただけでゾワゾワす
る!」


