溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2






胸に届くか届かないかくらいの、黒髪の
ストレートには、ワンポイントとして、
一本のみつあみが入っている。



大きな猫目の瞳は、キリリとした、凛々
しい印象がある。



背の小さな佐藤さんとは違って、モデル
のようにスラリと高い波多野さん。



そんな波多野さんは、可愛いという言葉
よりは、カッコいい、が似合うかもしれ
ない。



波多野さんは、無表情で見つめる私を、
ギロッと睨み付けた。



「夢乃が眠り姫やれっていってんだから
、やりなさいよ!」

「どうして私が、佐藤さんに従わなくち
ゃいけないの?」

「そんなの夢乃が、文化祭実行委員だか
らに決まってんでしょ!クラスの秩序を
乱すのは、やめてくれる!?」



クラスの秩序を乱しているつもりはなか
った。



だからそんな風に言われるのは心外で、
少しムッとする。



「勝手に決められたら、こっちだって困
るのよ」

「なにそれ。困るって何が?主役を出来
ない理由があるわけ?」