溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2






誰も居ないのかな、と思って入ってみた
けど、違った。



少し開いた窓から吹く風に靡く黒い髪。

肌に影が出来るほど長い睫毛。

柔らかそうな唇。



そこに居たのは、無防備に眠る姫だった




「……無防備すぎじゃねーの?姫」



そう呟きながら、姫の傍に寄る。



すやすやと静かな寝息を立てる姫。



まだあどけなさの残る寝顔に、体の中心
が熱くなってくる。触りたい、衝動に駆
られる。



触りたい、なんて可笑しい。

触りたいから触れていいような存在じゃ
無いことも、わかってる。



なんで姫に触れたいのか、なんて、わか
らないけど。……わかりたくないけど。



そっと手を伸ばすと、その白く柔い頬に
指先が、沈んだ。



思った以上に柔らかい。温かい。