それから、二日後。
授業が終わるまで屋上でサボっていた俺
は、授業の終わりのチャイムを聞いてか
ら、資料室へと足を向けた。
類と悠が姫を好きだって発覚したあの日
。
春希はもう、なにがなんだかわからない
、というように頭がショートしてた。
本当は俺だって、考えることを放棄した
いくらい、驚いたしね。
「イイ男が揃いも揃って……」
はぁ、と思わず呟く。
類も悠も、極上に見栄えは良いんだから
、女の子なんていっぱい捕まるでしょう
に。
なーんでわざわざ、危険な橋を渡ろうと
するかねぇ。
姫も罪な女だなあ、なんて思いながら歩
いていると、あっという間に資料室に着
いた。
資料室のドアを開けると、中からは何の
音も聞こえてこなくて。


