溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2






どっちかと言うと、HRの最中にボーッ
としてた私がいけないんだものね。



「……多分、それは私が聞いてなかった
だけなのかも知れないわ。……だけど、
主役なんて出来ない」

「で、でも推薦で決まったものだし……


「推薦って、誰の?」



こんなにクラスに溶け込んでいない私を
推薦するなんて、と少し驚きつつ、それ
は顔に出さないようにしてそう尋ねる。



主役なんて良い役、やりたい人、沢山い
たでしょうに。



「えと、男子のほとんどから……特に、
仁科君、が……」

「……」



春希め。余計なことをしてくれる。



はあ、とため息をつきながら、台本を佐
藤さんに返す。



「そう。でもごめんなさい。他を当たっ
てくれる?」

「で、でも──」