溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2





虚しいから言わせるなよ!


「空もなに言ってんだお前は!」

「えー、だって夏祭り、女の人と言ってたじゃん」

「そうなのか?悠」

「そ……っ、とりあえず空は黙れ!」


話がいろいろややこしくなるから!


大体何が嬉しくて自分の恋愛事情を父親なんかに知られなきゃなんねーんだよ。とんだ辱めだっつの。


真っ赤になってるであろう顔を冷ますために、コップになみなみとついであった水を一気に煽る。


そうすると幾分か落ち着いてきて、俺は深くため息をついた。


「とりあえず彼女とか居ないから」


虚しいけど、これだけは訂正しとかなきゃいけない。そう何度も彼女とどうなってるんだとか聞かれたらたまったもんじゃねえし。


……いつかは、そうなればいいなとは、思うけど。


煽ったコップをダン、と机に置いてそう宣言した俺に、空がニヤニヤ顔でふーん?と頬杖をつく。……お前はさっきからなんなんだ。


俺はその居心地の悪さに眉を潜めながら、なんだよ、と空に声をかける。


「いや、兄ちゃんの片思いかあ、って」

「……っ、」


言い返そうとして、ぐ、と言葉に詰まる。


……言い返せねえ。


「だーっ!くそ!悪いかよ!そうだよ片思いだよ!」


しかも全然俺の気持ちに気付いてなくて、脈のない完全なるな!と開き直れば、空は楽しそうにケラケラと笑う。


親父に至っては、哀しそうな顔で俺を見ていた。


やめろ、同情すんな。