麗ちゃんに驚いたんじゃないよ!と言う夢乃。
……なるほどね、確かに雅はそこに立ってるだけで圧倒的オーラがある。
「……それより、なんで私が今度は皆に見られてるの?」
「それはあんたが獅童先輩を手なずけてるって噂があるからよ!」
私の質問に答えたのは、夢乃──じゃなくて、蕾だった。
「て、手なずけてる……!?」
私が、雅を!?
なんだそりゃ。雅は犬じゃないんだから……。
驚きながら目をぱちくりとさせると、そうよ、と蕾が頷く。
「今だってそうだったじゃん。獅童先輩を待たせる事が出来るなんて麗くらいでしょ」
「そ、そうなの?」
「命知らずもいいとこだわ」
命知らず……って!
皆の中の雅は、一体どれだけ高貴な男なんだろう。まるで王様扱いだ。
「雅だって皆と変わらないただの人間なのに……」
そう呟くと、夢乃と蕾が苦笑いした。


