「おいアキ、手を下げんじゃねえよ」 「だって疲れてきたんだもの」 「アキちゃん瞬きしないで」 「無茶言わないでよ」 「いやお前ならやれる」 「やれねーわよ」 ぐだぐだと喋りながら制限時間が経過し、 わたしと信号機はにらみ合いながら自分の作品をアキちゃんへと手渡した。 「はああ、モデルなんてやるもんじゃないわね。疲れるだけだわ」 首を回して2つの作品に目を落とし、アキちゃんはぱかんと口を開いた。