結城君は不可解そうに目を細めてわたしを見下ろした。 「何を言って――」 「諦めないよ。絵を嫌いなんていう理由じゃ。諦めない」 半ば吐き捨てるように言って、わたしはその場から駆け出した。 なんでだか分からないけれど、 無性に悔しくて、たまらなかった。