いつもの騒がしい放課後。



一方的に覗いていた世界が、うじ君自身が、今ここに在る。

それだけで、面倒だったデッサン補習が驚くほど楽しいものに変わる。 




だから今度は。




「ねぇ、うじ君、今度はわたしを描いてよ」

「えっ!?」
 


今度はあの屋上で。

誰にも邪魔されない2人の時間を過ごしたい。