『元気?』 「おかげさまで」 ――って、なんだこれは。 口の中で呟いてから自分につっこみを入れた。 まるで文通だ。 心臓がずっと響いてる。 うじ君、わたしだって分かってるの? 視界の中で、さらにスケッチブックが捲られる。 慌しく響いていた心臓が、ひときわ大きく跳ねた。