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「志摩、あんた最近うじうじ言わなくなったわね」

「誰がいじけているというのかね」

「うん、なんでもないわ」
 


アキちゃんが木炭紙に向き直るのを確認してから、わたしはスケッチしていたオペラグラスを取り上げた。

そのまま窓の外を眺める。
 

見慣れた屋上の風景は、今日も変わることなくそこにあった。
 

鳥小屋と、

花壇とベンチと、

スケッチブックを広げているうじ君。