。☆*・゚・ 「志摩、あんた最近うじうじ言わなくなったわね」 「誰がいじけているというのかね」 「うん、なんでもないわ」 アキちゃんが木炭紙に向き直るのを確認してから、わたしはスケッチしていたオペラグラスを取り上げた。 そのまま窓の外を眺める。 見慣れた屋上の風景は、今日も変わることなくそこにあった。 鳥小屋と、 花壇とベンチと、 スケッチブックを広げているうじ君。