「志摩、あんた、いい加減にしなさいな」 アトリエでいつものように窓の外を覗こうとしたときだった。 レンズを覗きこむ間際、背後から伸びてきた手にひょいとオペラグラスを奪われる。 「うぐ」 首にかかっている紐がわたしの喉に食い込みアキちゃんは「あらやだ」と言って奪ったオペラグラスを放した。 「何をする」 咳き込みながら見上げると、彼女は呆れた顔でわたしを見据えていた。