高層マンションが建ち並び、その中でも一際目立つのがあゆみのマンション。
ここ来るの久しぶりだなぁ~……。
回数はさほど行ってないのに、なぜか覚えてる部屋番号。
最上階までエレベーターで一気に上がる。
まず、あゆみとどんな話をしようか……。
深呼吸をしてからチャイムを押すと待ってたかの様にドアが開き、あゆみが飛び出して来た。
その勢いで俺に抱きつく。
「凛~♪久しぶり~♪会いたかったよっ」
「うん。久しぶり、あゆみ」
「なんか今日の凛たん冷たいなぁ~。あゆみ泣いちゃう……」
俺の服の裾を掴みながら、ずっと後ろを着いて来る。
アイドルらしいルックスで、茶髪の髪を赤のリボンで二つに結んでる。
見た目と性格が重なったぶりっ子キャラ。
今だに、俺がなんであゆみと付き合ったのか謎。
「あのね~、あゆみまた表紙飾っちゃった♪これで4回連続なの♪」
「すごいじゃん。よかったね」
「でも~……5回連続無理だったの!愛田小春のせいで!凛と同じ事務所でしょ~?」
「まぁな。でも、小春は元々モデルだから。表紙飾るのも当たり前」
「凛たん冷たっ!」
………知らねぇよ、そんなこと。

