そうして甘い俺は12月に入った寒い夕方。
取り立ての免許で事務所から黒い車を1台借りた。
寒いから桜彩を学校まで迎えに行こうと思う。
若干、まだ不慣れな手付きでエンジンをかけて車を動かす。
数分して桜彩の高校に到着!
制服姿の桜彩もかわいいなぁ~………。
「おかえり。お嬢様」
「へっ!り、凛!?車どうしたの~?」
「事務所から借りて来た。椿社長が快く貸してくれてさ!」
「凛……サマになりすぎでしょ…」
ニコニコしてる桜彩を助手席に乗せて、ハンドルを握った。
隣に桜彩乗せてたら異常に運転緊張するな……。
もっと涼しい顔して運転するつもりだったのに!
「凛って運転うまいね~。ドライブしたい!」
「じゃあ、遠回りして事務所帰る?結局車返さなきゃないし……」
「うん!まだ乗ってたい!」
薄暗い空をジーっと眺めてる横顔がキレイで見入ってしまう。
遠回りの道を数10分くらい車で走って、事務所に着いた。
車で迎えに行ったけど、最終的には歩きで帰るってカッコ悪……。
早く自分の車ほしい!
いや、絶対に次の給料で買う!

