カラダがダルくなるほどよく寝た……。
パッと時計を見るともう夕方。
絶対に桜彩帰って来てる!!
リビングに行くと、チョコレート食べながらソファーに小さく座ってテレビを観てる桜彩ちゃん。
「桜彩おかえり~!」
「あんなに暇って言うから早く帰って来たのに寝てるとか……」
「ごめん!毎朝5時半起きは、さすがの俺でもツラかった」
「そのおかげであたしは助かってるからねっ」
苦笑する桜彩の横に座ると、細く白い指先で俺の傷んだ髪をふわっと触った。
今度は面白そうに笑って見せる。
「ふふっ……寝癖ついてる!なんで、こんな前髪辺りにつくの!?」
「うつ伏せで寝てたのかな?記憶にないけど……」
「かわいい!写真撮っていい!?」
ケラケラ笑ってスマホを向ける桜彩。
そんなにおかしいかー?
悔しくなった俺は、桜彩の残り一つのチョコレートを食べてやった!

