幸せでゆっくりした時間は長くは続かず………
次の日、凛はしばらく事務所から休暇をもらっても、あたしは通常通り学校があるわけで……。
「ヤダ!学校行きたくない!」
「桜彩~小学生みたいなわがまま言わないの。ほら、行く!」
「凛も行く!」
「凛は行かない!桜彩が行く!」
もう受験終わったから学校休みたい気分……。
だけど、凛はあたしを一生懸命宥めて学校に行かせようとする。
これ以上凛に迷惑かけられない……。
「行く……学校行って来る」
「えらい!あ、早く家帰って来て。俺、一人じゃ退屈だから!」
「もちろん!行ってきます」
「あー……待って」
あたしの手をぐいっと引っ張り、軽くチュッとキスを落とした。
「行ってらっしゃーい♪」
ひらひら手を振る凛に、あたしは一気に恥ずかしくなった。

