「ねぇ、アンタほんとにバカなの?」

「え、何が?」

「目の下のクマのこと言ってんのよ!」


あんまり寝る時間を確保出来なかった俺は、レーナ曰くひどい顔らしく……


メイクさんに隠してもらうしかないな。


眠さを堪えきれずついもらす欠伸。



「もー……ところで台詞覚えたの?」

「当たり前~!台詞覚えてたからこそ、こんなんなってんの」

「無茶し過ぎとは言わないけど……自分の管理出来なくてどーするのよー!!」

「だ、大丈夫だっつーの!」


背中をバシッと叩いてくるレーナ。


心配してくれてるんだか、何なんだか!


桜彩に会えるまであと少しの期間。


成功して帰るために頑張るしかねぇな。



「……無理しないでよね。倒れられたら困るんだから」

「レーナって意外と優しいよな」

「なっ、何言ってんの!あたしは常に優しいからです…!」

「日本語変なってるぞ」


いいヤツにも会えたし、こっちに来る判断は正解だった。


これでよかった。


今なら胸張って言える。