一人の帰り道、久しぶりに空さんがバイトしてるカフェに寄った。


お弁当残したせいか、お腹も空いたし受験勉強も兼ねてね……。


カランカラン───………


カフェ独特のベルの音があたしを迎えた。



「いらっしゃいませー……あっ!桜彩ちゃん!久しぶり」

「空さん……お久しぶりです…」

「なんかあったの?異常なくらい元気ないってゆうか……」

「へへっ……大丈夫です」


心配そうな顔をして、あたしを一番角の席に案内してくれた。


いつも必ず飲むレモンティーと、ホットケーキを注文。


乗らない気分で、ボロボロの参考書を開いてひたすらノートに問題を解く。


でも………


受験勉強してても、凛が頭から離れず不安になるんだ。



「レモンティーとホットケーキお待たせ」

「あ……ありがとうございます!……あれ?」


普通、ホットケーキに乗ってるアイスクリームの数は1個。


なのに今日は2個も乗っかってる。


「あの……アイスの数がいつもと違うような……」

「んーそれ?俺から桜彩ちゃんへのおまけ。元気出ますようにって」


優しくしてくれる空さんの笑顔が、凛にそっくりだから妙に切なくて……。


泣きそうになってしまう。