お騒がせboyがウチに転がり込んで来た




緊張が高まる車中で、少しでも安心しようとスマホを開いたら“不在着信一件”。


相手は大好きな桜彩だ。


俺……桜彩からの連絡シカトした!!?


「にっ、西浦さん!あと何分で現場つく?」

「5分もしないでつくな、多分」

「そうですか……」


それなら中途半端過ぎる。


今日の仕事が全部終わってから、桜彩に折り返し電話しよう。


今電話しても時間制限があって落ち着かないだけだし。



緊張する気持ちをぐっと押さえて活動拠点となる事務所へ。


大きく広々とした事務所のエントランスで会ったのは俺をスカウトした張本人の用川さん。


「おはよう、新名くん。緊張しないで眠れたか?」

「おはようございます。……緊張し過ぎて眠り過ぎたくらいです」

「はははっ!俺も最初はそうだったよ。じゃ、顔合わせ行こっか?」


西浦さんと別れて用川さんに着いて行く。


うわっ……緊張し過ぎて胃痛くなってきた……。


会議室らしき扉の先には、数人の俳優が集まってて用川さんを見てお辞儀する。


俺もペコッと頭下げといた。