なんでこんな高層マンションなのに人がいるの!?
ヤバイよコイツ!
もしかして……ママのストーカー!?
竹刀をぎゅっと握り直して、イケメンストーカーに向けた。
「これ以上近付いたら警察呼ぶから。あたしに近付くな!」
「ねぇ、俺の話聞いてくれない?」
「聞けるかバカ。どーせストーカーのくせに」
「はぁー………。冷静になってみ?俺のことマジで見たことないの?」
冷静になれとかストーカーのくせに上から目線なっ!
でも、イケメンフェイスのコイツの顔をまじまじと見詰めると……
あ……も、もしかして…?
「新名凛…くん?」
「ピンポーン♪ったく、アンタのママの事務所の俳優なのに~」
「へ、へ…ええっ!?なんでウチに転がり込んでんの!?」
「理由は明日帰って来るママから聞きな」
新名凛くんは、ママの事務所に所属する人気若手俳優兼モデル。
ただ、彼には欠点があって週刊誌の常連さんってこと。

