お騒がせboyがウチに転がり込んで来た




気持ちいいくらいによく晴れた夏の朝。


相変わらずの暑さは健在で、家中の窓を開けてるのに暑い……。


そんな今日は凛がアメリカに行っちゃう日。


「そろそろ行くな。西浦さん迎えに来たって言うし」


スマホを見ている横顔……この横顔をしばらく見れないんだね。


「うん。あ、パスポートとか大丈夫?英会話の本持った?」

「バッチリ!昨日全部確認したから」


アメリカ行きが決まってから買った英会話本。


表紙がけっこうボロボロだから、英語頑張ったみたい。



「……なんかあったらすぐ電話しろよ。一人で抱え込むの禁止!」

「ありがとう。寂しくて毎日電話するかも」

「いいよ。桜彩の寂しさ取り除いてやるから」

「あんまり優しくしないでよね」


離れるのが寂しくなるから。


あたしは自然と凛の手を握っていて、離すことに躊躇してる……。


困らせちゃダメ。


「行って来るな。すっげー有名になって帰って来るから、色紙用意しとけよ?」

「サインとかいりませーん!……気をつけてね」


最後にあたしの頭をくしゃくしゃ撫でた。


しばらく凛の温もりはお預け。


寂しいけど、頑張ってね。