あたしは改めて支えられてることを実感した。


凛はあたしを後ろからぎゅっと抱きしめて優しく耳元で囁いた。


「あんまり無理すんなよ。押し潰されちゃうからさ」

「うん……ありがとう。押し潰されそうになっても凛が支えてくれるよね?」

「もちろん。空だって、社長だって桜彩のこと支えてくれる」

「安心するよー!!」


あたしは正面から凛に抱きつき直した。


胸元に顔を埋めて、凛の匂いに一安心。


抱きついた時のこの身長差が、ものすごく好きなんだよね。



「たまには甘えて下さいな。桜彩ちゃん♪」

「甘えるー……。少し疲れちゃった」

「いつでも俺が甘えさせてあげるから。あ、俺以外のヤツに甘えないで?」

「あたし凛じゃないとヤダ」

「かわいいこと言うなぁ~。ベッド行く?」

「行きません」


あたしが凛から離れるとまた抱きしめてくれるんだ。


その笑顔が、声が、優しさがあたしを癒す。


まるであたしを癒してくれる魔法でも、持ってるんじゃないかなぁ~………


何て思っちゃうほどにね。