カメラのシャッター音とともに光るフラッシュ。
今回の映画はガッツリ学生の恋愛モノ。
小春とこんなのやるって気まず……。
「二人とも堅いなぁ~……。もう少しカップルらしさを出して!」
「カップルらしさですか…」
「じゃ、とりあえず手でも繋いどく?」
ポスター撮影の注文でこれ以上長引くのは勘弁。
小春の真っ白で小さな手をぎゅっと恋人繋ぎしてみる。
カメラマンは満足したらしく撮影再開。
「ちょっと凛…!そろそろ離して…」
「しょうがないだろ…!仕事だ、割り切れ」
「割り切ってるわよ…ただ……桜彩が…」
「小春より桜彩の方が仕事って割り切ってるから安心して大丈夫」
ケンカとかもしたけど、仕事のことは理解してくれるヤツ。
だから、俺も安心して仕事に没頭出来るわけ。
小春は小さく笑ってぎゅっと俺の手を握り返す。
明後日から始まる撮影もなんとかうまくやってけそうだ。
どっと溜まる疲労感に心の中で軽く溜め息を吐いた。

