お騒がせboyがウチに転がり込んで来た




【凛side】



思った以上に出された卒業課題。


これを全部クリアしないと卒業出来ないなんて鬼畜過ぎるだろ………。


そんな俺を助けてくれたのは桜彩。


大した勉強のしたことない俺が分かりやすく感じるほどだから相当、教えるのうまい!


でも、いつも桜彩がいるわけじゃないし仕事場に呼べないから………


撮影現場で理音と二人で卒業課題処理中。



「ほんっと難しいな……。普段学校行けてないのにこれはヒドイ!」

「ははっ……そうだな。凛の言う通りだ」

「桜彩いないと全然分かんねぇ……」

「そ、そっか……」


卒業課題以外の問題が一つ。


いつからだろう?


ほんの3、4日前から理音の様子が恐ろしいくらい変。


なんか隠し事されてるような………


とにかくよそよそしい。


下を向いてひたすら卒業課題をやる理音に俺は意を決して聞いてみた。


「理音……お前さ、なんかあるだろ?」

「は、はぁ!?なんもねぇよ!き、気にすんなって!凛、卒業課題は?」

「話反らすなよ。お前のこと心配で聞いてんのに」


その瞬間、顔付きが曇る。


理音らしくない完全に悩んでる顔だ。