【桜彩side】



「ただいま~」

「おかえり~!凛!」


夜9時半。


待ちに待った凛がやっと仕事から帰宅。


でも凛の手にはたくさんの紙袋と花束の数々。


せっかく待ってたのにちょっと嫉妬。


「撮影だったからさ、みんなくれたわけ。拗ねんなよ~!」

「す、拗ねてないよ……」


あたしは手に持っていた小さな箱を背中に隠した。


そう、4月とゆうことで凛の誕生日!


お小遣い貯めて凛に誕生日プレゼント買ったけど、あたしのがショボく感じる!



「後ろに何隠してんの?俺に見せて?」

「何も隠してないから!は、早くお風呂入って来なよ!」

「1年以上一緒にいて俺に嘘つけると思ったか~!」

「きゃっ!ちょ、凛!」


あたしを後ろからぎゅっと抱きしめて自由を奪う。


後ろに回してた手から、隠してた箱を取るの。


は、恥ずかしい……。