お騒がせboyがウチに転がり込んで来た




3時間目からの授業に出れば、小春ちゃんは仕事で欠席で杏花梨は熟睡中。


凛が心配だなぁ~………。


一日中凛のことで頭がいっぱいだった。


「桜彩~帰りクレープ食べたい!」

「ごめん杏花梨……。ちょっと寄る場所あって……詳しくまた話すね!」

「え、う、うん!」


あたしは急いで学校を出て凛の病院に行った。


前は西浦さんが車で送ってくれたから早く着いたけど、バスで行ったら遅く感じる……。


小走りで凛の病室に行けば、開けっ放しになっているドア。


こっそり覗くと、あの広い病室に収まらないほどの人!!


そしてたくさんの花束。


仕事関係者かな?


こんなに休めないほど凛は有名人なんだ……。


あたしは来た道を戻り、一人で待つことにした。


仕事関係者がいるのに迷惑でしょ?



談話室で一人待つこと1時間。


凛の病室に戻れば、ちらほらとさっき病室にいた人達が帰ってく。


ドアが閉まってるからもう誰もいないはず。


「凛~………あたしだよ…」

「桜彩……はぁー……疲れた」


苦笑してあたしのお腹にぎゅっと抱きつく。


「お疲れ様でした」


頭を撫でてあげれば、あたしだけに見せてくれる安心した顔。


この顔が好きなの。