早朝、慣れないベッドのせいかあたしは早く目が覚めてパッと凛を見る。
ちゃんと寝てる……よかった。
寝顔もイケメンなんだね~……。
遠慮がちに頭を撫でると、茶髪のふわふわしたパーマがかった髪が心地いい。
猫みたい!
「俺が寝てるからってイタズラ禁止」
「うっ!い、いつの間に!?」
「桜彩が起きた時から?慣れない布団だから眠り浅くなって……」
大きくアクビをして言うことはあたしと一緒。
早く良くなってまた狭いベッドで一緒に眠れるといいね。
凛に言ったら調子に乗っちゃうから秘密。
コンコン─────
ノック音とともに入って来たのは看護婦さん。
「新名さん!おはようございます。検温しますねー」
「熱ないんで大丈夫でーすっ」
「大丈夫じゃないです。体温測りますね」
「嫌です!仕事行かせてくれねぇもん!」
「検温しないと朝食当たりませんよ?」
渋々大人しくなって隣に座ってるあたしの手をきゅっと握る。
こんな時まで仕事って………
ゆっくりしないとダメなのにね?

