特別なことはしないで、ただ手を握って二人でいる時間。
こうゆう休息も凛には大切だよね。
今回、入院して少しゆっくりしてくれればいんだけど………
本人は早く退院したいみたい。
「じゃあ……明日も学校だし、そろそろ帰るね」
「桜彩は疲れで苦しんでる俺を見捨てて一人で帰るんだ?」
「そうゆうわけじゃないけど!明日も学校なの……」
「俺、個室なんだよね。だから泊まってもいいらしいよ」
それは遠回しに“泊まれ”ってことですか!?
あたしも凛の側にいてあげたいけど……
どうしよう……。
困るあたしに凛はさらに追い討ちをかける。
「桜彩がいれば早く治る!泊まって!疲れた俺を癒して!」
「そ、そこまで言うなら……」
「やったー!隣で寝て!」
「分かったから、落ち着いて!」
この人ほんとに病人ですか!?
かなり元気そうに騒いでるんだけど!
とりあえず、ママに許可取りに行かなきゃ。

