病院に着くと、ママが小走りであたしに近づいて来た。
相変わらず派手な格好なんだけど……。
「ねぇ、ママ!凛は?凛はどうなの?」
「検査結果はもう出たわ。あとは、桜彩。直接凛から聞いてきなさい」
「え……でも……」
「凛も桜彩に会いたがってたわ。行ってあげて?」
ママは優しく笑ってあたしの背中を押す。
恐る恐るガラガラ───と病室のドアを開ければ、キレイで広い個室が広がる。
その先で、点滴をしてる凛。
ほんとに大丈夫なの……?
「ん?……あ~!!桜彩♪来てくれたー!」
「凛!大丈夫なの?どうしたの?……なんでいきなり倒れちゃうの?」
「せっかく俺に会ったんだから泣くなよ~!」
元気そうに振る舞う凛を見てたら、安心感と不安感で涙出てくるよ……。
凛の方がよっぽどツライはずなのに、あたしの頭を撫でてくれる。
腕は点滴だらけだし………
心配だよ……。

