お騒がせboyがウチに転がり込んで来た




しかも笹本のせいでかなり気まずい空気になっちゃったし……。


お互い元カノ元カレの話してるって未練タラタラじゃん!


早く忘れちゃいたいよ………。


「なんだよ……いきなり黙りこんで。意識した?俺のこと」

「はぁ?するわけないでしょーが!」

「……まだ元カレのこと好きなの?」

「好きじゃない……って言ったら嘘になるかな。笹本は?」

「お前には関係ねぇよっ」


それだけ残して教室から出て行ってしまう。


あの切なげな横顔はきっと………まだ彼女のこと好きなんだよね?


やっぱり、すぐに忘れるのは無理なんだ。


自分勝手なことしておいて忘れられない自分がすごく情けない。



数分して戻って来た笹本の手には2本の冷たいミルクティーの缶。


あ……この前あたしにくれたやつ。


「やるよ。椿に」

「わ、悪いよ!前ももらったし……」

「お前なんか勘違いしてるだろ?」

「へっ?」

「俺は元カノのことはもう好きじゃねぇ。……気付けよ鈍感バカ女」


ど、ど、鈍感バカ女ぁー!!?


笹本が言ってることの意味分かんないんですけど……。


腹立ったからミルクティーはもらっといた。