早朝だから真夏と言えどそんなに暑くない。
外での撮影は寝不足の体にはもっとキツイけど。
「あれー?凛と理音じゃん!」
「あっ、晴さん!晴さんも仕事っスか~」
「俺も撮影。表紙の撮影だけど……お前らも?」
「俺らもです」
「お、凛。色々と大変だったな。杏花梨から話聞いてる」
笑って頷くしかなかった。
今日の雑誌撮影は表紙も兼ねている。
『今勢いがある人気俳優ベスト3』って題材で俺らが呼ばれたわけ。
もちろん俺が1位!!
少しモチベーション上がる。
「どんまーい!凛!次の恋は成功するって!」
「しばらくは引きずるぞ!絶対!」
「理音も晴さんもやめて……。傷に塩揉み込むなよ」
「へ?俺、塩持ってないよ」
「凛気にするな。理音はバカなだけだから」
理音は無視して……。
よし、撮影頑張ろう。
もう一回桜彩を振り向かせてやる勢いで頑張る。

