すぐに訪れてしまう夜7時。


あたしの寂しさを打ち消すように家のチャイムが鳴る。


凛だ……。


「久しぶり、桜彩」

「うん……。久しぶりだねっ。凛……」


あたしは上手く笑えてる?


あの時は一方的に感情に任せちゃったから今日はちゃんと話したいの。



ソファーに隣同士で座るのは久しぶりで、肩が触れ合うだけなのにドキッとする……。


別れ際にこんな気持ちになるなんて………


ヤダ。


「桜彩の話って何?」

「あ……うん。あのね、あたし……不安になるのもう嫌なの……だから…」

「泣きそうになんないで言ってみ?」

「だから……り、凛と………」


別れるって決めたのに涙が出る。


凛と直接会ったらなんだか悲しくて涙がポロポロ出る……。


そんなあたしの頭を凛は優しく撫でるんだ。


「泣き虫。俺は桜彩の泣き顔じゃなくて、話聞きに来たんだけど?」



そんなに優しくしないで……。


別れるんだからさ。