杏花梨と話をしても、あたしの心は揺れ動いたまま。
それから数日して、久しぶりに小春ちゃんが学校に来た。
あたしと凛のこと絶対知ってるよね……。
案の定、あたしは小春ちゃんに呼ばれて放課後二人きりで話すことに。
誰もいない教室で。
「ツラかったね?桜彩」
「うん……。ツラかった」
「あたしも真相は知らない。でもね?凛のこと信じるわ」
「え?……でも、なんで?」
「凛はそうゆう人じゃない。それに、あたしちょっと探ったから」
小春ちゃんは小さく笑って、あたしにスマホを見せる。
どうゆうことだろう?
「まず凛は今、理音のとこに居候中で女関係は一切ないわ」
「調べてくれたの?」
「理音があたしに連絡くれたの。桜彩が心配してるだろうからって。このことは、凛知らないから」
「そっか……。あたしみんなに迷惑かけてるねっ。ごめんね」
「気にしないの」
小春ちゃんの優しさと、杏花梨の背中を押してくれる強さにあたしは泣きそう。
あたし一人じゃ抱え込んだまま。
何も出来ないんだね。

