地方撮影に行ってたはずの凛がなんで……?
今日は泊まりじゃないの?
色々な疑問が浮かぶけど、会えたことの嬉しさで全て掻き消されるんだ。
大きな花束を持った凛はあたしをぎゅっと強く抱きしめてくれる。
「寂しい思いさせてごめん。俺、彼氏らしいこと出来ないからさ……」
「そんなことないよ!仕事は大丈夫なの?」
「休憩延ばしてもらったから何とか!心配すんな」
あたしを安心させるように頭を優しく撫でてくれる。
今、もしもマンションの住人が通ったら気まずいだろうな………。
でも凛が側にいるんだ……。
嬉しい。
「凛……会いたかった…」
そんな言葉にクスッと耳元で笑って、あたしに花束を向けた。
「誕生日おめでと。王子様からお姫様にプレゼント~♪」
「ありがと~!王子様は薔薇の花と桃が好きなのー?」
「それはどうでしょう。家帰って調べてみ!」
「調べる?……んーいい匂い……キレイ」
真っ赤な薔薇の花束に1輪のピンクの桃。
あたしの好みを分かって選んでくれたみたい……。

