仕事の合間も桜彩の誕生日のことで頭はいっぱい。


台詞覚えるどころじゃない……。


本気でどうしよう……。


「何悩んでんの?俺が聞いてあげよっか♪」


スタジオでニコニコと笑顔を浮かべてる理音。


なんでか、理音と共演する確率が高いし!


相談しないよりはした方が断然いいじゃん?



「理音なら……彼女の誕生日に何あげる?」

「そりゃあー……彼女のほしいもの」

「何もいらない。側にいて……でも俺はガッツリ仕事。さぁどうする?」

「また難しいこと聞くな~……」


さすがの理音も苦笑いで。


しばらく考えた素振りを見せる。


当日に何かしてやりたいし。


「あっ!仕事抜け出す!」

「抜け出して行けるような距離じゃねぇよ」

「……俺、台詞覚えるからまたねっ♪台本どこやったけー?」


さりげなく、俺の隣から消えるのやめてもらえません!?


結局、理音でも思い付かないか……。