【凛side】



春真っ盛りの5月。


今月はとうとう大好きな桜彩の誕生日~♪


彼女の誕生日は祝ってあげたいし、嬉しいこと何だけど………


残念ながら誕生日当日は、朝から夜まで撮影がびっしり。


近くにいれない分、せめて少しでも何か願望を叶えてあげたい……。


土曜日の昼下がり、仕事が休みの俺は桜彩とゴロゴロしながさりげなーく聞いてみた。



「誕生日なんかほしいのある?」

「ん~…………凛の側にいたい!」


きたこの質問!


俺だって側にいてあげたいの山々。


でも平日だし、桜彩は学校があるから撮影に連れて行くことは不可。


「凛いないの?誕生日……」

「うん……ごめん。撮影だからさ……直接祝ってあげられないんだ…」

「大丈夫!最近、いつもに増して忙しいよね……倒れないでよ?」

「桜彩がいれば倒れない。俺の頑張れる源だから」

「ありがとう」


誕生日側にいてあげられないのに、ニコッと優しく俺に笑いかける。


責められてもおかしくない状況なのに優しすぎ!