「……凛なら…いいよ?」
はい?
俺の聞き間違い?
いや、疲れてるけど聞き間違いする程じゃないと思うし………。
「凛のこと信頼してるし……好きだから。凛は大切にしてくれるはずでしょ?」
真剣な顔で俺を見る桜彩の言葉。
それってOKサイン?
でも、こんなに緊張してる表情を隠せない女の子を抱くの?
葛藤するわ………。
「ほんとに大丈夫?俺が……その…桜彩のこと抱いても」
「……だ、大丈夫。恐くないよ」
「そんな泣きそうな顔で言われても信じられないし」
「泣かない!なんも恐くないもん」
距離を取ってた桜彩を抱き寄せて、腕にスッポリ包み込む。
こんな顔が見たいんじゃない。
俺は桜彩の笑顔が見たいんだ。
「もう1歩進むのは付き合って1年にしよ!」
「1年……えっと、9月だっけ」
「そう。そしたら桜彩の心の準備も整うかもじゃん?俺、待つからさ」
「ありがとう…」
小指と小指を絡めてした約束は、あと数ヶ月後のお楽しみ。