「とゆうことで、どうしたらいいと思う?」
「それ急すぎでしょ!凛くんは桜彩に祝ってほしくて言ったんだねぇ」
「はぁ~……どうしよ……」
昼休みに教室の窓から眺める景色は、桜の木が揺れている。
ただ、ボーっと散る桜を眺めてるだけで誕生日プレゼントなんて浮かばない。
小春ちゃんは今日仕事で休みだし……。
杏花梨はニヤニヤしてスマホとにらめっこだし。
どうしよー!!
「桜彩!これ見てよ!こんなのどう?」
「ん?……ケーキ?」
杏花梨のスマホを借りて見ると、ケーキのレシピがたくさん載ってる。
それはもう種類も豊富で。
「桜彩って料理得意じゃん!だから!」
「うん……いいかも!ありがとう!杏花梨!」
「凛くんよりも桜彩のこと分かってるからねぇ~♪」
得意気な顔する杏花梨は、ほんとにあたしの救世主!
凛と会ったばっかりの時に、ケーキ買って来てくれたことあったよね……。
あたしは手作りでケーキのお返ししよう!
でも………1個しか食べてなかったような……。
もし、甘い食べ物が苦手だったとしたら?
そこはあたしが凛のために考えよう。

