田舎だから夜は気持ち悪いほど静まる。


昔はこれで普通だったけど、今は少し落ち着かない。


念のため普段閉めない家の鍵を閉めて、桜彩と俺の部屋に行く。


「静かすぎてちょっと恐いかも…」

「そうだよなぁ~……。それに竹刀ないし」

「あ、あれは凛が不法侵入かと思ってびっくりしたの!」


なんて出会った時のこと話す。


風呂上がりの少し濡れた髪に、血色のいい真っ赤な唇。


俺をそそる要素たっぷり。


最近……そろそろ理性との戦いも厳しくなってきた…。


ベッドの上に座ってスマホをいじってる桜彩の隣に座って、スマホを手から取る。


「ねぇ、桜彩。もし、俺が桜彩のこと押し倒したらどうする?」

「へっ?え、えっと……え!?ど、どうするってその…」


思いの外、桜彩がテンパってるんですけど!?


顔を赤くして恥ずかしそうに両手で口元を隠す。


だから、そうゆう仕草がたまんないの!!


「嫌だ……そうゆうの嫌い…。嫌なことしないから凛が好き。信頼もしてるし……」

「……そ、そうだよな!ごめん、冗談!ははっ……」

「スマホ返して?」

「没収!ほら、寝るよ!」

「え……」


そんな純粋なこと言われてヤれると思う!?


俺の彼女は常にかわいい。


そのかわいさが、たまにズルイ。